「えっ、50回もやるんですか? 50回!」

英語の文章が録音されたCDを聴きながら、自分も声に出して繰り返し音読する論塾の英語学習法。これを耳にしたとき、入塾希望の生徒はもちろん、体験授業で一緒に来塾された保護者の方も目をまるくします。「はい、50回です。50回」。講師がそう答えるその横で、塾に到着したばかりの生徒が講師に指示されなくても、みずからヘッドホンを耳にして熱心に音読練習をはじめます。

『量をこなしてはじめて質がともなう』。量のない質は存在しません。論塾ではこう考えています。

もちろん勉強は『質より量』ではありません。また手っ取り早く『量より質』の勉強法があるのなら、だれだって知りたいものです。

しかし英単語や英語の基本文を1回や2回ほど目にしただけで覚えられる人はいません。暗記科目といわれる理科や社会だって、その暗記するのが大変だということを、定期試験の対策で苦戦している中学生や高校生なら、だれでも知っています。試験に必ず出る数学のワークも、1回目で完全を期しても、うっかり計算ミスをしたり、単位をつけ忘れたり。2回目で何とか全問正解したとしても、試験当日はワークとそっくり同じ問題ですら、なぜか間違えてしまうのです。

では、どうすれば『できる』ようになるのでしょう? 英語は教科書を繰り返し音読し、何度も書き写し、練習問題を反復する。数学もワークの問題をひと通り解けたからと安心はしないこと。2、3回でも納得せず、5回、10回と繰り返して解く。なかには「そんなにやったら、答えを覚えてしまうので解く意味がない」という生徒もいます。それでもいい。途中式を含め解き方を覚えてしまえば、本番でたとえ数値が違う問題が出ても、必ず解けます。

「これぐらいで大丈夫だろう」と何の根拠もなく自分で決めた少ない学習の量や時間で学力が向上するなら、高校入試や大学受験で失敗する生徒はいません。自分に厳しく、学習する量や反復の回数を積み重ねてはじめて、勉強の質が高まり成績が伸びるのです。

英語の音読も、最初の数回はCDで聴く速度についていけず、口ごもってしまっても、10回を過ぎるあたりから慣れてきて、30回あたりでは何の違和感もなく音読ができ、40回過ぎからテキストを見なくてもすらすらと音読できるようになることを、論塾の生徒は知っています。

『質より量』ではなく、『量より質』でもなく、『量をこなしてはじめて質がともなう』。これが論塾です。